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【温度のバリアフリー化】これから家を建てる方は必読です!
バリアフリー住宅は段差をなくだけではありません。
バリアフリーとは直訳すると「障壁の除去」となります。
「バリアフリー」と聞くと『段差をなくすこと』を連想される方が多いと思いますが、住環境において障壁となるものは段差だけではありません。
確かに年齢を重ねて、杖をついたり、車イスの生活になった場合のことを考えて段差をなくすバリアフリー化をすることはとても大切です。
しかしそれだけではなく、部屋と非居室との温度差をなくす「温度のバリアフリー」は、長く健康に暮らすためには切っても切り離せないものになります。今回は「温度のバリアフリー」について、ご紹介いたします。
【温度のバリアフリー化】とは?
まず、温度のバリアがあるというのは、暖房している部屋と、廊下やトイレ・風呂場のような非暖房の部屋との温度差が大きい状態のことです。この温度差をなくすことが「温度のバリアフリー化」となります。
では、なぜ温度差があることが障壁となり、温度のバリアフリー化が必要なのでしょうか?
温度のバリアフリー化をし、ヒートショックを防止しましょう。
ヒートショックとは「急激な温度の変化で身体がダメージを受けること」です。
人間は恒温動物のため、深部体温を一定に保つために温度の上下に伴い血管を拡張・収縮させており血圧が上下しています。温度差が大きいと血圧の上下が大きくなり身体にダメージを与えてしまうのです。
※「断熱性能の悪い=温度のバリアがある家」では、ヒートショックのリスクが高くなります※
例えば、冬場は暖まった室内から冷え切ったお風呂場に移動し熱い湯船に入る、というように急激な温度変化により血圧が大きく上下し身体に悪影響を与えてしまいます。
特に高齢の方には負担が大きく、ヒートショックが原因で亡くなる方は、年間約1万9000人にのぼると言われています。
若い方でも、冬の夜に目が覚めて、布団から出た時にひぇぇぇー。と縮こまるような感覚になられたことがある方は多いと思います。こういった状況で過ごしていると免疫機能も落ち、身体に悪影響を及ぼしてしまうのです。
安全なはずの家の中でも急激な温度変化により、最悪の場合は命にかかわるケースがあるということを多くの人は考えていないと思います。
ヒートショックの防止の観点から見ても、温度のバリアフリー化をすることは大切です。
温度のバリアフリー化をするためには?
住宅を「高気密・高断熱」にすることが重要となります。
●『断熱』とは熱を遮断すること。家の中の熱と外の熱を遮断することで、家の中が暖まりやすくなり、冷暖房効率が高まります。
●『気密』とは隙間を少なくすること。隙間が少なくなることで、家の中の暖まった熱が逃げにくくなります。
「高気密・高断熱」住宅を実現することで、家中どこにいても温度差が少なくなり、快適に過ごすことが出来るようになります。
一見関係がないように思えますが、住宅性能と間取りにも関係があり、住宅性能を無視して間取りを考えると、暑くて寒い住みにくい家になりかねません。
吹抜けがあったり、間仕切りが少ない家は、夏は暑くて・冬は寒いイメージを持たれている方は多いですが、住宅性能の低い家だと、このような住みにくい家になってしまう可能性があるのです。
健康で快適に暮らし、自由度の高い間取りを実現するためにも、「高気密・高断熱」住宅は必須の条件になると言っても過言ではありません!
家の断熱性能が身体に影響を及ぼすのは、ヒートショックだけではない
ヒートショックを中心にご紹介しましたが、家の断熱性能が身体に及ぼす影響は、それだけではありません。
●高血圧症の防止
●循環器疾患の予防
●熱中症の予防
●身体活動の活性化
住宅性能が高まればこれらの効果が期待できます。近年では、住宅性能と健康には密接な関係があることも研究で分かってきており。今後、ますます「高断熱住宅=健康住宅」として注目されるようになると思います。
これから家を建てる方は、住宅性能を確認してから計画を進めるようにしてください。
ここでは話しきれないほど、家づくりについて知っておく必要がある情報は沢山あります!
断熱・気密性能を確認するためには?資金について?土地探しはどうしたらいいの?などなど…。今後もブログでもご紹介をしていきたいと思っていますが、詳しくお知りになりたい方は、お気軽にお問合せくださいませ!